あいの里2レビュー 前作と同じ奇跡は起きなかった

あいの里2

あいの里 シーズン2のレビューです。

ネタバレを含む12話まで観た感想・評価です。

【12話までの全体レビュー】奇跡が起きないリアリティーショー

結論としては、前作で起きた奇跡的な人間関係が今作では起きていない、に尽きます。

シーズン1で起きた奇跡的な人間関係の面白さはXにポストをしました。

12話までを観た感想として今回は参加者個別の人物評価よりも番組の構成側に焦点を当てて、以下の3点をメインに書いていきます。

  • カップル成立が難しい人選
  • おじさん問題
  • ギタりん大暴走におけるスタッフ介入の遅さ

カップル成立が難しい人選

シーズン2は前作で起こったようなカップルの多数成立が難しい、と言う点です。

この問題は、女性の結婚願望かつ子供を強く産みたいと思っている人が初期メンバーからあやかんとちぃの2人いるにも関わらず、40代の男性陣は子供や結婚に前向きではなく、アプローチしてくるのは50代男性というのが原因でした。

スタッフさんが参加メンバー選ぶ時点から結婚・子供を強く望んでいる男女だけを集めるか、もしくは子供は強く望んでいない人だけを集めないとミスマッチが起きてしまいます。

あいの里は婚活とは言っていないもののパートナー探しの番組ですので、希望条件が合わないメンバーを集めないことも重要だと思います。

プロデューサーさんのインタビューではシーズン2のオーディション応募者は50代女性も多かったようなので、男女全員40代後半から50代にすることも必要かもしれません。

おじさん問題

おじさん世代を一括りにして話すのは適切ではないと思いますが、年齢が上になるとマナーや男女間の価値観に関する時代の変化についてこれず年齢が下の人を不快にしてしまう行動を取ってしまうことがあります。

女性にもその傾向はありますが、今回のシーズン2では50代女性の2人が結婚と子供を強く望むあやかんとちぃのことを考えて前半は積極的に動いていない描写もあった中、50代男性は気にせず積極的に動いていたことも男女の違いを明確に示していました。

一方、シーズン1でも50代以降の男性が初期から2人いましたが2人とも4話で離脱、その後の9話で中さんが入るまでの5話から8話まで50代以上の男性がいない状態になっていましたので、シーズン1でおじさんの問題が目立たなかったのは離脱加入タイミングの運要素も味方したと思います。

ギタりん大暴走とスタッフの介入

ギタりんのニノに対する大暴走問題は、一般的なバラエティならもっと早くスタッフさんがストップをかけているところですが恋愛リアリティーショー(制作側はドキュメントバラエティと言っています)においては、台本なしでの人間の言動をカメラに撮るというコンセプトがあるため、スタッフが人間関係に介入することを行わず、トラブルは参加者同士で話し合って解決するのが基本です。

しかし今回のギタりんの行動は、最悪ニノのトラウマになる可能性もある発言と行動が含まれていたことと、他の参加者から見えないところで行われていたため例外的にスタッフさんが止めるべきであったと考えます。
もちろん介入するかどうかの線引きは簡単ではありませんが、ボディタッチの多さと相手との性的な想像をするような発言、そして受け手の表情にを見て関与していくのがいいと思います。

マキオもニノに男女の体の関係について質問をするシーンがありましたが、あくまで本人の意向やこれまでの経験の話で、マキオとニノの関係を直接想像させるものではなかったためニノは不快にならなかったのだと想像できます。

さとちゃん問題

さとちゃんの件は、沖縄とはいえ寒い時期に小さいマイクロヤギを小屋ができるまで外で飼っていた(ように見える)ことや、かかりつけの獣医が存在しないために問題が起きた時に獣医が駆けつけられなかった、などの制作側が動物保護の観点で対策が不十分だった可能性が高いです。

そのため、さとちゃんが命の大切さを教えてくれた、という美談の流れの編集には違和感が拭えません。

さらに、あいの里のコンセプトと動物は一切関係ありませんので不必要な演出であったとも思えます。問題ある管理体制で、番組の面白さの要素として簡単に動物を登場させてはいけないということをあいの里スタッフさんに限らず番組製作者の方には知っておいてほしい点ではあります。

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